さきはやすみます

やすみたいが口癖

個人で「ものづくり」を仕事にするために必要なこと

      2017/07/06

「ものづくり」の仕事がしたい。そう考えている人、結構多いですよね。趣味で作ったものを売って生活できたら…と夢見る人はたくさんいるし、現実にネットショップが簡単に開設できるサービス等が出てきて、そういう仕事をしている人も増えています。私も漠然と何かを作ることを仕事にできたら楽しそうだなーくらいに思っていました。

紆余曲折あって現在、いつのまにかダンスドレスデザイナーとしてものづくりを仕事にするようになったので、ものづくりの仕事の実際について今思うことを書こうと思います。

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「教わったらできる」はウソ

ダンスドレスデザイナーとして、ドレスの作り方などの記事を別ブログの方で紹介しているのですが、そうするとよく「どうやってドレスが作れるようになったの?」という質問を受けます。それだけならまだしも、驚いたことに将来ドレス作りを仕事にしたいから作り方を教えてくれ、とか弟子入りさせてください、なんて問い合わせもちらほら来ます。

いつも返答に困ってしまうのですが、どうやって作れるようになったかに関しては、「作りたかったから、どうやって作れるか研究した」としか言いようがないのでそう答えています。学校に通ったわけでも、誰かに習ったわけでもありません。

もちろんその途中ではいろんな人のアドバイスを参考にしたり、自分で洋裁の技術書を買ってきて読んだり、ドレスメーカーの作り手さんに聞いたりとたくさんの手助けを借りてきました。でも、本質的にものづくりは「自分で考えて作り出すもの」だと私は思っています。だから、例えば私が読んだ技術書をそのまま読んで、もらったアドバイスをそのまましても、同じものが作れる人は絶対にいません。

まして、自分から調べようとかやってみようとかなしに、一から作り方を教わってしかもそれを仕事にしたい、とか、気持ちはわからなくはないんですが、いやいやそういうもんじゃないんですよ、と言いたくなるんですよね。

 

とにかく始めよう

とりあえず始めてみる。これが本当に何よりも大事で、でも多くの人ができないことです。

ドレス作りなら、使えそうな生地を買ってきて、裁断して縫ってみる。その「はじめの一歩」をいかに踏み出せるか。

私にダンスドレス作りの方法を聞いてきたり、作り方のブログを読んでくれている人はけっこうな人数います。でもその中から実際にドレスを作ってみる人は、数えたことはありませんが本当に少ないと思います。おそらく数%にも満たないのでは。その中から、更に継続的に作っては失敗し、直してまた作り直し、と続けて、満足な出来上がりまで持っていける人はほぼ皆無です。

それだけ、「はじめの一歩」を踏み出して形にするには高いハードルがあります。

やりたいと思ったり言ったりすることと、実際にやることはものすごく違う。

このハードルを下げるには、とにかく作りたいと思うものと似たものを観察することです。どんな生地を使ったらいいか既成のドレスを観察したり、生地屋さんに行って聞いてみたり、どんな形で切ってどう縫ったらいいのか見て真似してみたり、何をすればいいかイメージするための最低限の調査をすることは不可欠です。衣装作りに限らず、何かを生み出すにはすべてに必要な段階だと思います。

ただし、この調査はあくまで最初の一歩を踏み出すためのものなので、完璧にやろうとしてはいけません。

この段階で、必要な知識をすべて入れてからとりかかろうとする人がものすごく多い気がします。「とりあえずひととおり勉強してから始めよう。」「自分には知識が足りないからまだできない。」という言い訳をしていつまでも始められない、その間に勉強が苦痛になって挫折…という経験は結構誰でも心当たりがあるのでは?

もちろんそのやり方が向いているジャンルもあるとは思います。ですが、やっぱり最初にすべてのことを知ってからとりかかろう、というのはまったく効率が悪い。

何かを作る上で参考になる知識や技術なんてものは膨大なので、そんなものを全部やろうと思ったらいくら時間があってもたりません。まずは最低限の調査・勉強で「なんとなく」道筋が見えてきたら、どこかで思い切って形にし始める。何かを作り出すには、絶対にこれが必要です。

私がドレスの作り方のブログを書き始めたのは、自分が始める時にあまりにも情報がなさすぎて、この最初の調査がすごく大変だったからです。一番最初に何をすれば作り始めることができるか、当時の自分に教えてあげたい、そういうことを書くように しています。

 

「勉強」や「知識」そのものには何の意味もない

自分で何かを作り出して、それをお金に替えるためには、

「学校に通って勉強しなければできない」
「それができる人にやり方を教えてもらわなければできない」
「そのための資格を取らなければできない」

って思っている人、めちゃくちゃ多いですよね。

 

でも、「勉強をして知識があること」や「資格を持っていること」と、「お客さんがお金を払ってでも手に入れたい価値を提供すること」は別物。

前者があるほうが、まったくないよりは後者の状態に持っていくためには有利だし、資格はその能力を少しは保証してくれるとは思います。ただ、どんなに素晴らしい知識を持っていても、それ自体には何の価値もありません。

本当に使えるスキルというのは、相手がどんなものを求めているか、自分が与えるべき価値はどんなものなのか、自分で考え自分の手で形にしていく能力です。勉強した内容というのは、それを実現するための手段でしかありません。

 

クオリティを上げるには、トライ&エラーの繰り返し

もちろん仕事として何かを作るのなら、その料金をいただくのに見合うクオリティに上げていかなければいけません。とりあえず形にするのが大事、とは言いましたがそのままではやっぱり素人の真似でしかないです。私のドレス作りも、最初の頃はまったくお金をいただいて作るような代物ではなく、自分のための自己満足でした。

そこから質をあげていくには、ひたすらトライ&エラーを繰り返して、練習していくしかありません。上手くいかなかったところの理由は何か?上質なものと自分の作ったものにどのような違いがあるか?注意深く観察して、改善点を探します。

問題点を改善するのに専門知識が必要そうだ、とわかったら、この段階で初めて本格的に勉強する場合もあります。解決するべき問題が明確なので、ただ漠然と知識を詰め込むよりものすごく効率的です。

誰でも最初から素晴らしいものを作れるわけではありません。今ある最上級のものは、数えきれない没作品の上に出来上がっていて、いいものを作る人ほど失敗をたくさんしているものです。また、この失敗を繰り返して改善していく過程は、ものづくりの苦しい部分でもあり、一番の楽しみでもあります。この段階に没頭できずつまらなく感じるようなら、その程度の興味でしかないということなので、ものづくりには向いていないと思った方がいいかもしれません。

 

0から1円を生み出すための方法

大学を出るまで勉強しても、お金を稼ぐためにはいったいどうしたらいいのか?というのを教えてくれる場所は本当にまったくない、ということに最近になって気付きました。ドレスを作って売るようになるまでは、「これをやったら時給いくら」というアルバイトみたいな稼ぎ方しか知りませんでした。でも、本当は世の中お金を稼ぐ方法って意外といろいろあるんだなーと思います。

私は就活するのが死ぬほど嫌で、また大学生時代競技ダンスにのめりこみすぎて、周りの同級生が大企業に就職する中ひとり道を外れてしまい、最初の頃はそれがものすごく劣等感でした。みんなが社会で働くとはいかなることか?を学んでいる間、私は何も知らないでダンスしているだけ。

でも今となっては、何もないところから自分で生み出す必要性に駆られたおかげで、小さくても自分の手でお金を生み出す、ということがどういうことか学ぶことができて、これは逆に大きな組織ではわからなかったことかもしれないな、と思っています。

結局組織の中にいると、与えられた仕事でこれをこなして月給いくら、という感じでアルバイトの延長のような働き方になりがち。自分で仕事を生み出す経験というのは多くはないのかもしれません。

まずゼロから何かを作り出す、その何かをわずかでもいいからお金に替える。その経験をするかしないかで、働くことに対するイメージは全然変わります。

 

たくさんの人に知ってもらう努力

ブログとSNSは必要不可欠

ものを作るまでは、とにかく作ってみて、試行錯誤すれば、たいてい誰にでもできます。(もちろん向き不向きはあると思いますが。)そこからそれを仕事にするには、周りの人に作ったものを「知ってもらう」その次に「価値を認めてもらう」必要があります。

このためには、今はやっぱりネットがすごく便利だなーと思います。

私のドレス作りも、自分で作って着ているだけではここまでダンス関係者に知っていただくことはできなかったはず。ブログを始めて、自分の活動を発信する、誰かに見つけてもらうことの重要性をものすごく実感しました。

ブログに関しては今も試行錯誤中ですが、ただの宣伝や作ったものの発表に終わらないように気を付けています。何かしら価値あるものを提供すること、なるべくコミュニケーションをとること、新しく求められているものを見つけること、を意識して常に改善していきたいと思います。

 

やっぱり楽しく働きたい

会社に勤めていたころ、ぶっちゃけ毎日仕事に行くのが嫌でした。思えばアルバイトも半年以上続いたことがなかったし、つくづく勤め人が向いていないダメ人間です。どんなにお金のためと思っても、楽しくなる方法を見つけようと思っても、「やらされている」感があってどうしてものめりこむことはできませんでした。

一生懸命になれない状態で何かを続けるというのは、非常につらい。

「我慢することも大事」とか「すべて楽しいことだけの仕事なんてないよ」とか「続けていればわかるよ」とか当時言われて、やっぱりすぐ嫌になってしまう自分はダメなんだ…と悶々としていた時期もありました。なんで周りの人は問題なく働いていられるのか不思議でしょうがなく、我慢しているのか?そもそもそんなにいやじゃないのか?なぜ!?でいっぱい。

でも結論としては、その悶々とした時期もあってよかったと思えていますが、やっぱり我慢して続けなくてよかった思います。

今、私は1人でドレス作りをしているこの仕事や働き方が好きだし、すごく楽しいです。

次の月の売上が全く読めないから毎日お金の計算をして不安にもなるし、こだわって材料費にかければその分自分のお金は減っていくし、注文が立て込めば平気で徹夜にもなる。手伝ってくれる人やフォローしてくれる人は誰もいなくて、失敗したら全部自分の責任になります。本当に自分の作るものには価値があるのか、誰も保証してくれないし、自分で努力して改善していかないと叱ってくれる上司もいません。

それでも自分の手で自分の満足いくものを作って、それを認めてもらってお金をいただく、というのは何よりも素晴らしいことだと思います。そのための対価がこのくらいの不安や試行錯誤の努力なら、私は我慢して誰かにやらされる仕事をするより断然こっちのほうがいい。

全てがやりたい仕事というわけにはいきません。気が進まない作業ももちろんあります。出来上がりに満足してもらえずお客さんを怒らせてしまったり、上手くいかないことも多いです。でもそれも含めて、自分で仕事を作り出して、育てていく過程は面白くて、やりがいがあって、楽しい。

結構同年代くらいの若い人でも、自分の生活や仕事について満足していなくて、でもしょうがない、我慢するしかないと諦めてしまっている人、多い気がします。それぞれの事情はあるとは思うんだけど、なんか、もったいないなぁと。

やっぱり限られた人生の時間の中で、その先に大きな目標もないのに我慢して何かを続けるというのは、損ですよー。っていうのが私の感覚。オトナの言うことに惑わされず(笑)やりたいことやって、楽しく生きていけたらそれが一番いいんじゃないかなーと心から思います。

 

組織に属さず、個人で稼いで生きて行きたい!

という人にはこちらのちきりんさんの著書をぜひ一読するのがおすすめ。

お金を生み出すのは「価値」を作ること。自分が提供できる価値は何か?という視点を持つだけで、何かしら売ることができるものが見つかるかもしれません。最初は少ない額でもいいから、とにかく自分の力で何かの価値を生み出し、売ってみる。そういう経験をすることで世界が開けますよ!

 


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 note | 早《saki》

 - 仕事

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Comment

  1. 奥村 圭輔 より:

    「楽しく働きたい」 自分もそう思って会社員をやめる決意をしました。
    仕事をしているときは本当に自分も嫌々で仕事をしていて
    ずっと下を向いて仕事をしていてばかり・・・
    先輩にも怒られっぱなしで精神疾患気味なところもありました。

    「本当にやりたいこと」がまだまだ模索状態なのでわかっていないので
    焦る気持ちもありますが楽しくできることを見つけて頑張っていきたいと思いました。

  2. 岡 毅一郎 より:

    村松さん(今は杉山さんだね)ご無沙汰です。
    ダンスドレス製作の事業を始められたのですね。
    独立おめでとうございます。
    私も太陽光事業や不動産仲介に加え、新橋でネイルサロンを出したのですが、もう3年になります。
    5月頃からようやく多店舗展開が出来そうな状況になってきました。
    HPをご覧になって気が付いた点があれば、ご指摘ください。
    人が全ての自営業です。
    村松さんの事業とコラボできるようなら嬉しいです。

    82年卒 岡 毅一郎

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