さきはやすみます

やすみたいが口癖

別にプロに無償で仕事を頼んでもいいけど、当たり前にやってくれるとは思わないでねって話

      2017/07/06

 

どうしてプロに無償で仕事依頼しちゃダメなのか – 原価のある、時間

http://d.hatena.ne.jp/goto-ahiru/touch/20130207/1360241556

この記事、なんか話題になってますねー。

これに並べてこっちの記事もよくシェアされています。

これからもクリエイターやタレントはみんなタダで使い倒そう!

http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52015742.html

でも読んでみるとこの二つの記事って、論点が違う気がするんですよね。と思ったので何が違和感なのか書いてみます。

この話の問題は有償か、無償か、ってとこじゃなくて、仕事をする側と頼む側双方にメリットがあるかどうかだと思うんだけど…。なんか違う論点の話が一緒にされてるのは、最初の記事に出てくる例が悪い気もする。

ひとつめの記事は、プロに「知り合いだから」というだけででタダとか安く仕事を頼まないでくれって話。

ふたつめのは、タダとか格安でも、技術を身につけるためにお金払って勉強するより、面白い仕事が自分のポートフォリオに増えたりわずかでも収入になればありがたいでしょっていう話。

これって、別に相反することじゃない。

だってこの二つの状況ってぜんぜん違う状況ですよね。



安い仕事も必要です

クリエイターとかの技術系の仕事をするには当然技術を勉強する必要があって、もちろん最初からお金になるものを作れたりすることはほとんどないです。だからお金を払って学校行ったりするわけだけど。

そういう修行中のクリエイターにとっては、経験値を貯めるためだとか、ポートフォリオを充実させて営業活動するためだとか、そういう目的のためには格安でも、時にはタダでもいいからとにかく仕事をもらうことがすごく重要だったりする。

ものづくりの仕事は、ただ机の上で勉強したり課題をこなすより、実際に世の中で求められているものを作り出す経験というのが何よりも大事です。

実際の仕事をしながら、必要な知識や技術を学んでいって、ようやく市場が求めているレベルの仕事ができるようになるのです。むしろそれがなくてはどんなに学校とかで学んでも、正直何の役にも立たないと思う。

だから、こういう安い仕事っていうのはむしろものすごく必要。

こういうのがあるから普通に食っていけるような金額では受注できない駆け出しの勉強中クリエイターにも経験を積むチャンスが出来る。

無名だったクリエイターが、無償でやった仕事が評判になって一気に有名に…っていうのはぜんぜんめずらしい話じゃない。というかそういう風にしかクリエイターが這い上がって行く方法はないんじゃないだろうか。

私も今の仕事を独立して始める前、自分のドレスを自分で作って独学で洋裁、ドレスの作り方を勉強していたんだけど、初めて「材料費出すから作ってほしい!」って友人に言ってもらって作ってから見える世界が変わった気がします。

自費で自分の為にやるのと、わずかでもお金をもらって誰かのためにやるのでは作る姿勢も、学べることも、全然違うんです。こういう安い仕事を頼んでくれた人たちのおかげで、仕事としてちゃんとした金額をいただけるレベルまでものすごく速いスピードで成長することができたのです。

そういう意味で、安い仕事、無償の仕事もどんどん募集するべき。

だから私は一つ目の記事に出てくる例でも、天王寺市のクリエイター募集はぜんぜんおっけーだと思うんですね。

これに名前が載ることによって宣伝になったり、何かしらメリットになるかもしれない。そう思う人はやってみればいいし、タダでやるとか割に合わないっしょ、って人はやらないだけの話。

ただ、こういう実際にその仕事をやるかやらないか、仕事を受ける側にも決定権があるってわかって依頼する場合はいいんですけど、そうじゃない人もたまーにいるんですよね。最初の記事で言いたいのは特にこういう人についてなんじゃないかなー。

「知り合いだから」は仕事をするほうには何のメリットにもなりません

私は現在社交ダンスの衣装のオーダー製作・リフォームやお直しの仕事をしている中で、こういう人にタダでやってくれって頼まれてすごくイラっときたことが一度だけありました。

「知り合いなんだから当然、このくらいタダでやってくれるんでしょ?」

っていうスタンスで頼まれると、やっぱりもやもやします。

別にケチケチしたいわけじゃないんですが、それをやることで本来お金をいただいてやっている仕事の時間が奪われるということは事実なのです。

「知り合いだから」「友達だし」っていうのは、それだけではその時間に見合うメリットにはまったくならないんですよ。結局一人一人の人間関係なので、この人の頼みなら快くやってあげるけど、この人にはちょっと…っていうのはもちろんあるわけです。

それなのに無償の仕事を当然のように頼まれたり、ましてやそれを断ったり料金を求めた時に憤慨されるのは、やっぱりやめてほしいというのがものづくり仕事をしている人の本音です。

まぁそんな頼み事を断ったくらいで関係が悪くなるような人とは、そもそも私は人間関係続けなくてもいいと思いますが。

私の場合この時は時間もそんなにかからない修正だったのでタダでやってあげて、「最初のはサービスでいいけど、次からはお金もらうよ」って伝えました。えっまたやってほしかったのにお金取るの?っていう反応でしたけど、そのあとはその人からタダの仕事依頼をもらうことはなくなりました。

もやもやするような人からの頼みを断れないプロ側にももちろん問題はありますよね。プロならできない仕事はできないって言うべきで、それは知り合いや友達に対しても同じです。

そこらへんが断りづらいからやめてくれっていうのは甘えな気がする。

結局は需要と供給のバランスなので、”何かをやってもらうにはそれに見合う価値を示してお互いに納得したときだけ仕事が成り立つ”っていう当たり前のことを、頼む方も受ける方もわかっていればいいという、当たり前の話なのでした。

だからプロの知り合いにタダでお願いしてみてもいいけど、「なんだこいつ図々しいな」って思われないためにはちゃんとそういうつもりで交渉したほうが人間関係的にはいいんじゃないかなと思います。

まぁでも、「お金ないんだけど、お願い!」ってお願いしても、「この人にならしょうがない、やってあげよう」って思ってもらえるような人間関係はお金に勝る人生の価値です。そういう関係性をたくさん持っている人は、お金をたくさん持っているより豊かだと思います。そんな人間関係を築きたいものです。

ただし、相手の好意でタダでやってもらったら、たとえお金で払えなくても感謝の気持ちを表すことは忘れずに!

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 note | 早《saki》

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Comment

  1. suna より:

    はじめまして。
    思うことが多く参考になりました。
    シェアさせて下さい。

  2. […] が這い上がって行く方法はないんじゃないだろうか。/引用元:別にプロに無償で仕事を頼んでもいいけど、当たり前にやってくれるとは思わないでねって話 | Sakihaya.com | 杉山早のブログ […]

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