さきはやすみます

やすみたいが口癖

やりたいことがわからない?子供時代に夢中になったものにヒントがあるかもよ。

      2017/07/06

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糸井重里さんの書籍『インターネット的』を読んでいます。

もともと佐渡島庸平さんの『ぼくらの仮説が世界をつくる』を読んでて、その中でこの糸井さんの本が出てきたので、興味があって読んでみたのですが、本当すごい。最近文庫本になって帯に「まるで予言の書!」って書かれてるのですが、まさしくそう。

それが2001年に書かれたものだというからさらに驚きです。2001年って、私小学6年生だよ。まだ携帯電話も持ってなかった。その頃から、糸井さんにはインターネット的な未来が見えていたんだなぁ。

 

で、内容についてはまた別の機会に語るとして、これを読んでいて思い出したことがあります。

 

気づいたら、そこにあった、インターネット。

ちょうどこの本が出される数年前、小学校4、5年生の時です。

我が家に初めて、「インターネット」なるものが導入されました。

当時はまだネットは電話回線を使っていて、接続している時間ごとに通信料がかかるので、最初のうちは両親に「1日20分までね」と決められて時間を計りながら使っていたんです。懐かしいですね。ネットに繋げて目当てのサイトを検索して、開いたらいちいちオフラインにして中身を読んだりしていました。

私たちよりもう少し上の世代は、初めてネットに出会った時の衝撃を覚えている人も多いと思うのですが、私は初めて使った時のことはあまり覚えていなくて、いつの間にか、気がついたら当然のようにインターネットが存在していた感じでした。我々世代がデジタルネイティブと言われるのはそういったこともあるかもしれません。ネットとは、私たち世代にとって革命でもなんでもなくて、当たり前に存在しているインフラの一つなんですよね。

それにしたって我が家のインターネットデビューは、両親がIT系の仕事をしていたわけでもない割に結構早い方だったんじゃないかと思います。

 

お絵描き掲示板が教えてくれた"つながる楽しさ"

その当時、「掲示板」っていうのがありましたよね。あるトピックについて、みんながコメントを投稿していく、今の SNSの原型みたいな。

あの掲示板の一種として、「お絵描き掲示板」というのがありました。これが小学校5年生の私にはめちゃくちゃ面白くて、どハマりしていた思い出があります。

今のパソコンに入っている「ペイント」機能のようなものが掲示板の投稿ページに実装されていて、参加者はそれを使って自分の絵を画面上で描いて、出来上がったら掲示板に投稿する、というものです。ちゃんとペンの形状が選べたり、レイヤーが使えたり、ベジェ曲線でなめらかな曲線がマウスでも引けたり、なかなか機能が充実していて、中にはめちゃくちゃうまい大作を投稿して何百とコメントがつくカリスマのような人もいました。

 

それ以前にも絵を描くのは好きで、小学校低学年の頃はノートにポケモンの絵を描いてたら、友達に私のノートにも描いて!って言われて描いてあげて、「すごーいうまーい!!」って褒められるのを快感にしていました。

それをインターネット上でやれて、しかもすごくたくさんの人に見せられるのがお絵描き掲示板。

自分の書いたものにコメントがつくのが嬉しくて嬉しくて、夜中にネットをオフラインにして何時間もかけて絵を描いて、投稿して、コメントがつくのをワクワク待っていました。

 

私が覚えている「インターネット的」体験の、一番の原点がこのお絵描き掲示板。

あの時、私はパソコンの画面に向かいながら、その先にある広大な世界と、そこにいるたくさんの人の存在に気づいたのです。

自分の身の回りの世界だけではない、まだ見ぬたくさんのものや人。それに簡単につながることができる。

その世界に繋がっていれば、何かいいものを作ると誰かか見つけてくれて、それいいねって話しかけてくれる。それがめちゃくちゃ楽しかった。自分の生み出したものが誰かに認められる。親とか学校の先生とか友達とかに褒められるのももちろん嬉しかったけど、全然知らない人が、純粋に作ったものだけを見て評価してくれるのは全く違う感動でした。

「もっともっと、多くの人に見てもらって、いいね!って言ってもらえるものを作りたい!」

思えば、それが今につながる私の「ものづくり」の楽しさに目覚めたきっかけだったんです。

 

大人になった今、子供時代に夢中になったものを思い出してみる。

その後中学生、高校生になっていろんな他のことをしたり体験するうちにいつの間にかお絵描き掲示板のブームは終わり、しばらくそんな存在すらも忘れていました。

そして大学生の時に自分で自分のドレスを作って、それをブログに上げるようになって、いろんな人に知ってもらえて、今仕事としてできるようになってきて。ふと、この楽しさって子供の時にワクワク掲示板に書き込んでいたあの時と一緒だなということに気づきました。

いつだって、私は、自分がいいと思うものを作って、「これよくない?!」ってみんなに見せて、「素敵だね、いいね!」って言ってもらうことが何より大好きなんです。小さい頃からずっとそれは変わらない。

いろんなことを今までにやってきたけど、結局楽しくてずっとやっていることはすべてそうでした。ダンスを踊ること、ドレスを作ること、絵を描くこと、そしてこのブログもそうです。

文章で何かを表現して、それを誰かが読んでくれて、反応をくれる。それが何より楽しいから、もっと読んでもらえるもの、もっと面白いと思ってもらえるものを生み出したいって思ってやっています。

 

夢中の先にある仕事が、あなたを幸せにする。

今、私がやっている仕事に役に立っているのは、ダンスとか、絵を描くことだとか、裁縫とか、パソコンを使うことだとか、ネットで情報発信をすることだとか、そういう心から楽しくてやっていたことばかりです。

人並みに勉強もして大学にも行ったけれど、結局学歴を使うような場には行かず、資格欄に書ける資格なんて一つもないし、将来のために…なんて思って漠然とやっていたことで役に立つものはあまりありませんでした。

もちろんそれをしたからこその出会いがあったおかげで今があるので、全くの無駄だったわけではありませんが、将来のためにと漠然とした不安に備えることを最優先にする意味があるとは思えません。

 

夢中になれるものに出会えること、そしてそれを仕事にしてずっとやって生きていくことは、私はとても幸せな生き方だなぁと感じます。

給料がいいから、とか、安定していそう、とか、周りの誰かがこれにしろって言うから、とかっていう外側の基準で、この仕事をしよう、と最初に決めるのも悪くはないと思います。何が幸せかはひとそれぞれだし、結果的に満足のいく毎日を送れる可能性も0ではないからです。

だけど、そうやって決めたことが何となくしっくりこなくて、モヤモヤしているのなら、もう一度子供の頃の何かに夢中になる感覚を思い出してみてほしいと思います。

好きなことを仕事に、なんて難しいよ。

って思っているひとは多いですが、嫌いなことをずっとする方がよっぽど難しくないですか?

好きなことなら、好きなことだから、嫌いなことを嫌々するよりずっと簡単に努力だってできるはずです。だって好きなことだから。楽しくてやっているから。

最初は仕事になるかどうか、なんて考えなくていいのです。夢中になって続けていれば、知らないうちに何かしら自分にしか出せない価値、というものがわかってくるものです。ビジネス的なことなんて、その後にいくらでも学べますからね。

では、早でした!

 

『ほぼ日刊イトイ新聞』の糸井重里さんが2001年に出された、インターネットというものの登場でこれからの世の中がどうなっていくのか、というのを考察している本。まだスマホもSNSもない時代に、これからは「多くの価値をシェアできる」人や企業が力を持つだろうというようなことを書いていたり、本当にこれ10年以上前に書かれたの?というくらい今の時代の流れを読んでいて驚きます。なるべくして、今の世の中になっているのだなあ。

今読んでも、未来に役立つであろうことばかり。絶対に読んでおくべき本です。

こちらは『ドラゴン桜』や『宇宙兄弟』などの数々のヒット作を生み出した編集者で、現在は「作家のエージェント業」を担う株式会社コルクを立ち上げた佐渡島庸平さんの著書。佐渡島さんがどのように新しい仕事を作り出そうとしているか、出版業界に限らずこれからの時代に仕事をする上で重要な思想がかなり明確に書かれています。常に時代の半歩先を行く編集者であり起業家が頭の中で何を考えているのか。覗いてみてはいかがでしょう。

 

 

 

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